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視床障害に対するクリニカルリーズニング
こんばんは、木曜日担当の大山です。
最近の天気は本当に記憶に残る位、印象深いですね。
私の親戚はやったことのない屋根の雪かきをして、大怪我を負って入院してしまいました。。。
みなさんも気を付けてください。笑
そんな近況はさておき、
今回は視床障害に対しての理学療法をどう考えていくかを述べたいと思います。
視床の解剖学は果てしないので今回は割愛させて頂きます。
視床は内包や被核と並んで脳内出血の好発部位です。
また、小梗塞の好発部位でもあります。
視床に栄養を供給する動脈は後交通動脈、後大脳動脈、脳頸動脈の穿通枝です。
穿通枝というのは細い動脈なので、高血圧の影響を受けやすく、出血や梗塞を引き起こしやすいのです。
視床は感覚、運動、認知、情動など人間が有するほとんどの機能を生み出す脳領域をつなぐハブとしての機能を担っているため、視床が損傷されることで多彩な症状が引き起こります。
今回は多彩な機能障害のうち、痛み・運動障害・高次脳機能障害に絞ってクリニカルリーズニングについて述べます。
【痛み】
①外側系の回路;VPL核およびVPM核から一次体性感覚野に上行する痛みの伝導路。急性痛に関与。
痛みがどこに発生したか、どういう痛みか、どのくらいの強さの痛みかといった感覚的な側面を表します。
部位の限定が可能かつ鋭敏な痛みを示すので、表在感覚性の痛みを生じさせるのが特徴です。
よって痛みの部位や程度の同定を行い評価します。
急性痛はVP核のニューロンの異常発火が起こることが原因で外側系の障害が起こり、内側系を脱抑制させると視床痛が生じると考えられています。
つまり急性痛は視床の異常な過活動が起きている状態といえます。
よって急性痛に対しては従来考えられている痛みを鎮静化する目的の理学療法を行います。
②内側系の回路;痛みの情動面、認知面に関与する回路。慢性痛に関与する。
場所の同定が困難で不快感を感じさせます。
さらに痛みの程度が非常に強い場合は心臓機能を亢進させたり、発汗が生じるなど、自律神経反応を伴います。
これは情動的側面を表します。
また、過去の経験に照らし合わせて、与えられた刺激がどのような痛みかを認識するといった認知的側面にも関与します。
内側系に関してはVAS等の狭義の痛みの評価だけでなく、各種精神的心理検査などと組み合わせ個人の心的状態を調べる必要があります。
また、温度覚や視覚、聴覚などの刺激によって誘発されることがあるため、他の感覚によって増悪するか評価が必要となります。
慢性痛は視床灰白質や前頭前野の委縮や視床の血流が低下することが示されています。
まあた慢性痛は視床の活動低下によって引き起こされています。
慢性痛に関しては狭義の理学療法だけでなく、認知行動療法や心理カウンセリングなどとの併用が好ましいと言われています。
また、慢性痛の場合は抹消器官に炎症所見がなく、さらには視床の活動も減弱化されているにもかかわらず痛みが出現しているため、その他の脳領域の活動が引き金になっていることが多いです。
その際、前帯状回、島皮質、扁桃体などの内側系の問題がほとんどです。
この場合はそれらの領域の過活動によるものでありますが、抑制させるためには前頭前野や前運動野の活性化が必要です。
したがって、これらの領域を活性化させるような注意、ワーキングメモリ課題、運動イメージ想起など認知的側面に基づいた介入が必要です。
本日はここまでにします。
来週はテーマ継続で【運動障害】に対するクリニカルリーズニングを述べたいと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
【アナウンス】
【頭頸部におけるリハビリテーションの基礎から臨床応用】
~慢性痛治療から頭頸部と全身の関係性~
頭頸部の治療に苦手意識を感じていませんか?
以下にあてはまる項目がある方には本勉強会に参加されることを強くオススメ致します。
☑どのような患者様に対しても同じような治療になってしまう。
☑「今さら聞けない」基本的な知識の確認、勉強をしたい。
☑基礎知識を臨床に応用する方法がわからない。
☑頸部痛に対しての治療方法を知りたい。
☑頭頸部の動きをどのように見ていいかわからない。
☑職場環境から、自身の考え方を発信・共有できる仲間が少ない。
今回の勉強会では頭頸部に焦点を当て、慢性痛に対するアプローチを運動療法・徒手療法のみでなく、
『患者様が療法士になれる』自己効力感を与えるアプローチ方法について考えていきます。
また、頭頸部・眼球運動から全身に与える影響について解剖生理学・運動学を用いて学習していきます。
これまで触れてこなかった頭頸部に対するリハビリテーションを体感しませんか?
‐演題‐
第1部 10:30~12:30 〝眼球運動と頭頸部アライメントに着目したアプローチ ~慢性期からスポーツリハビリテーションまでの応用~”
加藤 秀和 先生
第2部 13:40~15:40 『患者様が療法士になれる』自己効力感を与える慢性痛理学療法 〜頭頸部編〜
江原 弘之 先生
平成26年2月23日(土)10:30~16:00
場所:NTT東日本関東病院
費用:8000円
定員:32名(実技を行うため少人数に限定いています。早めに埋まってしまうことがありますのでご了承ください)
【お申し込み】
コチラ
※残席が少なくなってきています。
~ステップアップセミナー~
【女性限定】内部環境調整セミナー
【脳血管障害における姿勢と動作の再構築】
【「骨盤・体幹部」「頚部・胸郭」の重要ポイントと評価・治療 】
電子書籍「若手セラピストのための整形外科アプローチ」好評発売中!
《監修》
松下 祐也(エターナル株式会社代表取締役、SESSION理事代表 )
輪違 弘樹(株式会社エバーウォーク)
《執筆者一覧》
上田 泰久(文京学院大学保健医療技術学部理学療法学科助教)
『姿勢・動作分析から展開する頚椎疾患の理学療法』
松下 祐也(エターナル株式会社代表取締役、SESSION理事代表 )
『動作に影響する経絡アプローチ』
加藤 秀和(株式会社エバーウォーク)
『骨盤帯・胸郭から考える肩関節疾患』
佐々木 隆紘(二宮整形外科皮フ科)
『足関節捻挫後のアプローチ〜自然治癒力を引き出す〜』
磯谷 隆介(医療法人社団遼山会関町病院 )
『肩関節疾患における肩甲帯の動きを大腰筋から構築する』
稲垣 郁哉(広尾整形外科リハビリテーション科)
『上肢運動連鎖と理学療法』
今井 良輔(済生会 若草病院 )
『膝関節の過伸展を伴う不良姿勢に対するセルフエクササイズ』
《ブックデザイン・イラスト》
西嶋 大樹(SESSION)
詳細・購入はコチラ
最近の天気は本当に記憶に残る位、印象深いですね。
私の親戚はやったことのない屋根の雪かきをして、大怪我を負って入院してしまいました。。。
みなさんも気を付けてください。笑
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視床は内包や被核と並んで脳内出血の好発部位です。
また、小梗塞の好発部位でもあります。
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つまり急性痛は視床の異常な過活動が起きている状態といえます。
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これは情動的側面を表します。
また、過去の経験に照らし合わせて、与えられた刺激がどのような痛みかを認識するといった認知的側面にも関与します。
内側系に関してはVAS等の狭義の痛みの評価だけでなく、各種精神的心理検査などと組み合わせ個人の心的状態を調べる必要があります。
また、温度覚や視覚、聴覚などの刺激によって誘発されることがあるため、他の感覚によって増悪するか評価が必要となります。
慢性痛は視床灰白質や前頭前野の委縮や視床の血流が低下することが示されています。
まあた慢性痛は視床の活動低下によって引き起こされています。
慢性痛に関しては狭義の理学療法だけでなく、認知行動療法や心理カウンセリングなどとの併用が好ましいと言われています。
また、慢性痛の場合は抹消器官に炎症所見がなく、さらには視床の活動も減弱化されているにもかかわらず痛みが出現しているため、その他の脳領域の活動が引き金になっていることが多いです。
その際、前帯状回、島皮質、扁桃体などの内側系の問題がほとんどです。
この場合はそれらの領域の過活動によるものでありますが、抑制させるためには前頭前野や前運動野の活性化が必要です。
したがって、これらの領域を活性化させるような注意、ワーキングメモリ課題、運動イメージ想起など認知的側面に基づいた介入が必要です。
本日はここまでにします。
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最後まで読んで頂きありがとうございました。
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頭頸部の治療に苦手意識を感じていませんか?
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☑頸部痛に対しての治療方法を知りたい。
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今回の勉強会では頭頸部に焦点を当て、慢性痛に対するアプローチを運動療法・徒手療法のみでなく、
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また、頭頸部・眼球運動から全身に与える影響について解剖生理学・運動学を用いて学習していきます。
これまで触れてこなかった頭頸部に対するリハビリテーションを体感しませんか?
‐演題‐
第1部 10:30~12:30 〝眼球運動と頭頸部アライメントに着目したアプローチ ~慢性期からスポーツリハビリテーションまでの応用~”
加藤 秀和 先生
第2部 13:40~15:40 『患者様が療法士になれる』自己効力感を与える慢性痛理学療法 〜頭頸部編〜
江原 弘之 先生
平成26年2月23日(土)10:30~16:00
場所:NTT東日本関東病院
費用:8000円
定員:32名(実技を行うため少人数に限定いています。早めに埋まってしまうことがありますのでご了承ください)
【お申し込み】
コチラ
※残席が少なくなってきています。
~ステップアップセミナー~
【女性限定】内部環境調整セミナー
【脳血管障害における姿勢と動作の再構築】
【「骨盤・体幹部」「頚部・胸郭」の重要ポイントと評価・治療 】
電子書籍「若手セラピストのための整形外科アプローチ」好評発売中!
《監修》
松下 祐也(エターナル株式会社代表取締役、SESSION理事代表 )
輪違 弘樹(株式会社エバーウォーク)
《執筆者一覧》
上田 泰久(文京学院大学保健医療技術学部理学療法学科助教)
『姿勢・動作分析から展開する頚椎疾患の理学療法』
松下 祐也(エターナル株式会社代表取締役、SESSION理事代表 )
『動作に影響する経絡アプローチ』
加藤 秀和(株式会社エバーウォーク)
『骨盤帯・胸郭から考える肩関節疾患』
佐々木 隆紘(二宮整形外科皮フ科)
『足関節捻挫後のアプローチ〜自然治癒力を引き出す〜』
磯谷 隆介(医療法人社団遼山会関町病院 )
『肩関節疾患における肩甲帯の動きを大腰筋から構築する』
稲垣 郁哉(広尾整形外科リハビリテーション科)
『上肢運動連鎖と理学療法』
今井 良輔(済生会 若草病院 )
『膝関節の過伸展を伴う不良姿勢に対するセルフエクササイズ』
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西嶋 大樹(SESSION)
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